地球化学研究室ってどんなところ?

地球化学研究室は教授1名,客員教授1名,准教授1名,助教3名,秘書1名,博士課程7名、修士課程3名、学士課程4名の計21名で構成されています.地球化学研究室は大きく分けて宇宙分野と地球分野に分かれており,宇宙グループは創成研究機構と理学部6号館,地球グループは北大総合博物館で研究を行っています.宇宙グループは,圦本先生をはじめとするスタッフが在籍しており,恵まれた環境の中で研究を行うことができます.また,先輩方も研究熱心で,論文出版に携わったり,国内外問わず学会に参加したりしています.そしてなによりもこの研究室からは,研究が楽しい,研究が好き,という様子が伝わってきます.地球グループは現在,山本先生に加えて学生4人で活動しています.この研究室では「地球に関わることならなんでもやっていい」という山本先生の考えに則り,先輩方の助言を参考に自分でテーマを考え研究を行っていることが特徴です.そのためテーマを決めるのに多くの時間を費やすこともありますが,その分研究に関して理解を深め,それぞれが自主性を持って研究に取り組んでいます.


研究紹介

宇宙グループでは,主に太陽系の物質進化の過程を解明することを目的としています.創成研究機構では主に分析、理学部6号館では試料調整を行って研究を進めています.創成研究機構には,二次イオン質量分析計(SIMS)が4台,超高感度極微量質量分析システム(LIMAS)が1台,電界放出型電子顕微鏡が1台設置され,世界的に見ても珍しいほど,極めて恵まれた研究環境が整備されています.理学部6号館には,隕石を切断するためのワイヤーソーや,卓上電子顕微鏡が設置され,非常に高いクオリティで試料を作成できる環境が整っています.4年生で研究室に入るとすぐに,この恵まれた環境で卒業研究を進められることが,本研究グループの特徴であり,強みです.地球グループは,地球の物質循環の様式や化学的層構造の解明を目指しています.そのために,例えばマントル捕獲岩や玄武岩中かんらん石斑晶がトラップした深部流体を,総合博物館に設置されているラマン分光分析装置や炭素・窒素・希ガス質量分析装置を用いて分析を行っています.また,高圧光学セルやサファイアアンビルセルを利用した実験的なアプローチも行っています.

(文責 平成28年度卒業生 萩原雄貴,平成30年度卒業生 和田壮平)